車生活

運転する際に起こりやすいミスの傾向

ヒューマンエラーによるミスに気をつけよう

大半の自動車事故が人為的ミス、つまりヒューマンエラーによるものです。
ですから自動車事故は運転技術が未熟な初心者だけでなく、熟練者も事故を起こす危険性があります。

運転は(1)認知し、(2)それを元に判断して(3)車を操作するという繰り返しによって行われています。
認知ミス、判断ミス、操作ミスと、どの段階でミスを犯しても、事故へとつながる危険があるのです。
では、それぞれのプロセスで、どんなヒューマンエラーが起こるのでしょうか。

認知ミス

認知は運転の基本となる、大切なプロセスです。
道路の状況や車両や歩行者の状況など、必要な情報を正しく見ることは、とても難しいものです。
判断ミスや操作ミスに比べ、見落としや見間違いなどの認知ミスが起こしやすいと言われます。
人は360度全てを見渡せるわけではありません。
人の視野は200度程度ですが、色彩まで認識できるのは左右35度程度までと以外に狭いのです。
ですから、左右35度より広い範囲で、動かないものを見落としやすくなります。
左右を確認するときは目線を動かすだけでなく、確認する方向に頭を向けてしっかりと目視することが大切です。

注意力が低下して、見えているのに認知できないということもあります。
考え事をしていたり、ぼーっとしていたりして、歩行者が視野に入っていても危険に気づかないことがあるのです。
悩み事や心配事があるとこのような状態になりやすいので、車に乗ったらいったん悩み事や心配事は横に置き、運転に集中して状況確認を怠らないようにしましょう。

判断ミス

よく教習所などで、「だろう運転ではなく、かもしれない運転をしてください」といわれます。
歩行者が飛び出してこないだろうではなく、飛び出してくるかもしれないと予測していれば事故は起きにくくなるからです。
運転中は起こりうる危険を事前に予測し、常に状況確認をしましょう。

相手を認識しているのに、安全に対する知識不足で、判断ミスをすることがあります。
例えば、バイクは実際の位置よりも遠くに見えることを知らなかったために、交差点で右折するときに対向車線にバイクが走ってきていることを認識していても、間に合うと考えて右折して衝突するケースがあります。
このようなケースは、知識不足による判断ミスです。

操作ミス

操作ミスは未熟な運転、スピードの出し過ぎに、慣れによる不正確なハンドリングなどが原因で起こります。

運転の熟練者も操作ミスを起こすことがあるので自分の技術を過信せず、安全運転に徹してください。
また、あわてたり焦ったりせずに、発進や駐車などでは一旦停止や徐行など、ルールを守って確実な運転を心がけましょう。

日頃からミスに備えよう

以上のように、熟練者であっても運転ミスは起こしてしまうものです。
日頃から油断せずに丁寧に運転し、心身ともに万全の状態の時だけ運転するようにしましょう。

また、万が一の時に備えた準備も大切です。
特に任意保険は忘れずに加入しておきましょう。任意保険に加入しないまま事故を起こすと、支払えないくらい多額の賠償金を請求されるケースがあります。

強制保険では最高3,000万円までしか支払われませんが、死亡事故となると数億円請求されることもあります。
その差額を支払うのが任意保険なので、しっかりと加入して備えましょう。
保険会社が決められない人は、自動車保険ランキングを見て、何社か見積もりを取って比較するといいでしょう。

車を運転する以上、自動車保険に入ることは義務のようなものです。
危険な乗り物に乗っているという自覚を持ち、万が一の責任が取れない時は、自動車に乗らないようにしましょう。